前回は、「アースオーバーシュートデー」が2025年は7月24日だったことをご紹介しました。
今の私たちの暮らしは、地球が一年間に再生できる資源を“前借り”しながら成り立っている──
そんな視点から、「地球1個分の暮らしって、どういうこと?」という問いを投げかけました。
▶ 参考:朝日新聞SDGs記事(2025年のOvershoot Day)
地球1個分の暮らしに近づくために、私たちが取り組んだのは「エネルギーをなるべく自分たちでまかなう暮らし」
つまり電力自給のオフグリッドという選択でした。
「電気を買わない暮らし」と聞くと、キャンプのようにちょっと不便な生活を想像されるかもしれません。
でも実際は、冷暖房も使いながら、ドライヤーや洗濯機も問題なく使える快適な暮らしを送っています。
◆ 「地球1個分の暮らし」ってどうしたら?
「オフグリッドな我が家」は、主に次の3つ柱で省エネルギー対策をしています。
太陽光発電:昼間のおひさまの力で電気をつくる
蓄電池:夜や雨の日に備えて電気をためておく
高断熱の住まい:冷暖房のエネルギーを極力使わないで済む構造
つまり、「発電」だけでなく「使わない工夫」も含めて、暮らしのエネルギーバランスを整えています。
これで1年間に使用した電気の96.4%を自給したので、電力会社からの電気購入はわずか3.6%、
年間の電気代はなんと2.1万円でした。(2024年1月〜12月の1年間)
私たちは、こんな家がもっと増えたら地球のエネルギーを前借りしながら暮らさなくても済むのでは? と考えました。
◆ 省エネ設備と暮らし方の工夫で、使う電力を“設計”する
一般的な家庭では、給湯や暖房などの熱に関係するエネルギーの消費が大きいことはご存知でしょうか?
冷暖房と給湯の熱エネルギーが全体の55.9%を占めているんです。
エネルギー白書2024
経済産業省 資源エネルギー庁
我が家では、これら熱エネルギーに関係する設備を高効率なものにしたり、
日中に発電した電気をなるべく効率良く使うよう調整したりして、
必要最低限の電力で快適に暮らせる工夫をしています。
- 電気でお湯を沸かすエコキュートは日中の太陽光の電気を利用
- 冷暖房を担うエアコンなどは省エネ性能が高いモデルを選択
- タイマーなど利用して日中にエアコンを稼働して室温を最適化
- 夏は日射遮蔽、冬は日射取得を活かしたパッシブデザインで冷暖房負荷を最小に
◆暮らしは、ひとつながり
こうした「住まいの工夫」は、単に電気代の節約ではなく、暮らし方そのものを見直す機会になりました。
例えば、
「今日は曇りだから電気の使い方を気をつけよう」
「冬の晴れた日はカーテンを開けておひさまを取り込もう」
というふうに、自然のリズムに合わせて暮らす感覚が少しずつ育っていったのです。
「電気を買わない暮らし」は、電力会社に依存しないための手段ではありますが、
出来る限り再生可能エネルギーを利用して、”地球1個分の暮らし”へ近づくひとつの“問いかけ”でもあります。
ただ毎日を同じように過ごさず、天気や気温に敏感になりながら「今日はどんなふうに暮らそうか?」と考えること。
それが、オフグリッドな暮らしがもたらしてくれた大きな変化でした。
自然と向き合うようにして暮らすと「つくる」「ためる」「使う」のバランスに、毎日ちょっとした選択と工夫が生まれます。
その選択の積み重ねが、気づけば「地球1個分の暮らし」へ近づく道のりなのかもしれません。
次回は、「今の暮らしの中で、私にできることってある?」という視点で、
ちょっとした工夫やアイデアをまとめてみたいと思います。
高断熱の家や太陽光発電パネルがなくても、今日からできることはきっとあります。
kame:家のエネルギーのはなし

