駿府教会

先日、静岡県建築士会中部ブロック青年企画委員会主催の勉強会で、
静岡にある「駿府教会」に行ってきました。

設計は西沢太良氏。
西沢氏もクリスチャンとのことで、設計を依頼されたとのこと。
教会等の信仰施設は、その信仰を理解しているひとにしか判らない部分が多いものです。

 

外壁は杉を縦に裂き割りにした荒々しいもの。
出来りだけ自然なもので構成したかったというコンセプトから、外壁も鉋掛けされたものではなく、
自然に割り裂いたものを使いたかったとのことです。

 

内部の空間も、すべて杉板張り。
壁は上部に行くに従ってグラディエーションのように隙間を持たせて、
トラス構造の柱の間に仕込んだ吸音材が顔を見せていました。
天井も杉の格子で組まれていて、トップライトから神々しい光が降り注いでいました。
神父さん曰く、10時から始まる日曜礼拝のクライマックスである
11:30ごろの賛美歌を歌っているときの光が、
本当に美しく、神の存在を感じられるんですよ、と仰っていました。
クリスチャン信仰で一番大事な賛美歌と光。
このことに集中して設計するということは、すごく難しいことです。

 

2Fに行くための階段の足下。
出入り口と絡んでいるので、ササラ(階段の横板)が絡まないようしているのと、
スッキリと納めるための工夫ですね。

 

最後に神父さんが、「この時間は日が十字架に当たって光り輝くんですよ」
と外部で仰ってくれました。

西沢氏自ら信仰していることもあり、普通の教会然としていないにも関わらず、
十分に神々しい建築。

10:30〜の日曜礼拝はどなたでも参加出来るそうなので、
見学されたい方は日曜礼拝にどうぞ、とのことでした。