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「みんなの」オフグリッド研究所、ということ

 

先日のエントリーで、オフグリッドハウス事業を始めることをお伝えしましたが、

今回は具体的な計画についてお話しいたします。

 

私たちの目指すオフグリッドハウスは、建物の冷暖房エネルギーをできるだけ抑え、

暮らしの消費エネルギーを最小限に抑え、太陽光発電設備や蓄電池の容量を少なくしていくことです。

 

要素技術の機は熟している。

 

現在では、木造住宅の断熱や気密工事の方法、そして建材の種類も多岐にわたり、

誰でも学んで実践できるレベルに一般化されました。

 

また、太陽光発電も需要の高まりや電気料金の高騰により、初期費用も抑えられるようになってきました。

また、世界的な蓄電池需要の高まりを受けて、蓄電池の初期費用も徐々に下がっています。

つまり、オフグリッドハウスを作るために必要な技術や機器は、今では一般的に手に入りやすくなっています。

 

しかし、予測手段はまだまだ

 

オフグリッドハウスを実現させるためには、設計手法やエネルギー需給予測が欠かせませんが、

現在はまだ十分な方法が開発されていません。

そのため、断熱性能や太陽光発電容量、蓄電池容量などを勘で決めてしまい、

住み始めてからの試行錯誤となっています。

しかし、設計手法や需給予測をシミュレーションできれば、より効率的な取り組みが可能になると考えています。

現在は、建物の冷暖房に必要なエネルギーを時間ごとに出すことができますが、

供給と需要を時間ごとにコントロールする方法はまだ見つかっていません。

オフグリッドな我が家モデルハウスでは

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オフグリッドな我が家モデルハウス(東京都東村山市)

オフグリッドモデルハウスでは、私たちが独自で行ったエネルギー需要予測のシミュレーションにより、

以下の性能でほぼオフグリットハウスが実現できることがわかりました。

  • 断熱性能 0.26w/㎡・k(HEAT20 G3) Q値:1.22w/㎡・k ηAC値:1.2

  • 太陽光発電設備 6.125kw(南側3.995kw 北側2.13kw)

  • 住宅用蓄電池 14.6kw

  • その他設備 V2Hシステム 太陽熱給湯併用エコキュート

需給シミュレーションでは考慮できていないロスや効率などが多々あると思います。

これらの問題に対して、私たちだけで解決することは難しいため、計測やシミュレーションの向上を図り、

他の事例を参考にしながら、設計手法やシステム構築パターンなどの幅を広げていきたいと考えています。

みんなのオフグリッド研究所では

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ロゴ、できました

今回の事業は、オフグリッドハウスのソフト面のサポート事業であり、

設計事務所や工務店さんに研究所に参加いただき、共に育て上げる場所として、

「みんなのオフグリッド研究所」を作りました。

 

この研究所を通じて、オフグリットハウスに興味のある方々に設計手法や

シミュレーション構築について学んでいただけるようにしていきたいと思っています。