私たちは今、地球から“未来の資源”を前借りして暮らしているんです。
たとえば、毎月のお給料があるとして──
月末までもたずに、半月で使い切ってしまったらどうなるでしょう?
残りの半月は、貯金を切り崩すか、翌月分のお金を前借りして過ごすしかありません。
今の私たちの暮らしが、まさにそんな状態だとしたら?
「アースオーバーシュートデー」とは、地球が一年間に再生できる資源を、
私たちが使い切ってしまう“その日”のこと。
この日を過ぎると、未来の自然資源を先取りしながら生きていることになります。
久しぶりの今回の投稿では、「地球1個分の暮らし」ってどういうこと?という素朴な疑問から、
オフグリッドな我が家の暮らしを通して、身近な選択を見つめていきます。
◆ アースオーバーシュートデーとは?
「アースオーバーシュートデー(Earth Overshoot Day)」という言葉を、聞いたことがありますか?
この日は、人類がその年に地球が再生できる自然資源を使い切ってしまう日を指します。
たとえば地球が1年間で再生できる森や水、空気、食料などの資源を、
私たちが1年かけてバランスよく使えば、自然との釣り合いはとれていることになります。
けれど、それを1年の途中で使い切ってしまったとしたら?
それ以降の暮らしは、いわば“未来の地球からの前借り”になります。
◆ 2025年のアースオーバーシュートデイは「7月24日」
(※Global Footprint Networkより)
これは、人類全体が地球1個分以上の資源を使っていることを意味します。
2024年は「8月1日」で、年々じわじわと前倒しになっている傾向があります。
今の暮らしを続ければ、いずれ“半年もたずに地球を使い切ってしまう”ことになるかもしれません。
◆日本はもっと早くて「5月8日」
日本人の暮らしを今のまま全世界に広げたら、地球が2.8個必要になるとも言われています。
これは、食料やエネルギーの多くを海外から輸入し、移動や生活のために多くのエネルギーを使い、
消費や廃棄の量も多いから。
私たちの「当たり前の暮らし」が、実はとても大きな資源負荷をかけている可能性がある──そんな現実を、アースオーバーシュートデイは教えてくれます。

◆「地球1個分で暮らす」って?
アースオーバーシュートデーは、どこか遠い国の話ではなく、私たち一人ひとりの暮らしと深くつながっています。
でも、「地球1個分で暮らす」って、実際に何をどうすればいいんでしょう。
次回は、自分たちの暮らしを振り返りながら、そのヒントを探っていきます。
さらに、わが家が取り組んでいる“オフグリッドな暮らし”についてもご紹介。
暮らしの中で消費するエネルギーをどう減らすか?
電気を買わずに、太陽の力でまかなうってどういうこと?
「地球1個分の暮らし」へのリアルな一歩を、一緒に見つけていけたらと思います。