· 

2024年の電力自給生活まとめ|電気代2.1万円のオフグリッドな暮らし〜その3

ほぼ電気を買わずに1年間過ごせた、その仕組みと結果を大公開!

前回は「オフグリッドな我が家」の2024年の電力収支についてまとめ、電力自給率が96.4%に達したことをご報告しました。

 

▶︎ 年間消費電力量  4,320 kWh
▶︎ 年間発電電力量  4,877 kWh
▶︎ 売電量        0 kWh
▶︎ 買電量      156.3 kWh
▶︎ 年間電気代   21,070円(税込)
▶︎ 電力自給率     96.4%

 

この数字を見ると、こう思われる方が多いようです。
「そんなに電気を使っていないということは、我慢しているのでは?」
という印象を持たれることもあります。

 

でも、私たちの暮らしで “我慢”はしていません。
設計の力でエネルギーを使わずとも快適に過ごせる暮らしを実現しています。

◎冬の朝、無暖房で室温17℃以上

前回お伝えした通り、家庭での消費エネルギーの25.3%が暖房、27.2%が給湯になっています。
このうち、暖房は断熱性能を上げることで消費エネルギーを削減することが可能です。

 

https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2024/pdf/2_1.pdf

 

わが家はHEAT20 G3の断熱性能と、日射取得を最大限に活かした設計なので、

真冬の早朝でも無暖房で室温が17℃を下回ることはほぼありませんでした。


足元が冷える日は靴下を履きますが、家の中でダウンや毛布に包まる必要はなく、

軽装のまま気がつけば朝の支度を終えているような感じです。

 

そして、給湯は太陽光発電の電気でお湯を沸かす”おひさまエコキュート”を採用。
日中の太陽が出ている時間帯(発電量が充分な昼間)にお湯を沸かすことで

エネルギー消費を削減することが可能です。

 

家庭の消費エネルギーのおよそ50%をギュッと削減すれば鬼に金棒!

◎夏の冷房は“24時間連続運転”で安定した快適性を

多くの方が冬より気にしているのが夏の冷房のようですが、

冷房に必要なエネルギーは意外にも全体の3.4%でしかないのです。
だから、夏の快適性を保持するためのエネルギー制御はそれほど難しくありません。

世帯当たりのエネルギー消費原単位と用途別エ ネルギー消費割合
令和5年度エネルギーに関する年次報告 (エネルギー白書2024)より

オフグリッドな我が家では、夏の冷房は「間欠運転」でエアコンをつけたり消したりするのではなく、

24時間連続運転を基本としています。
このような運転方法が可能なのは、以下の3つの要素が揃っているからです。

 

 

1. 断熱性能による遮熱効果

 

わが家の高断熱性能により、太陽熱による輻射熱が室内に侵入しにくく

熱ごもりが起きにくい構造となっています。

 

そのため、冷房を弱く継続的に運転するだけで、室温を27〜28℃に安定キープできます。
エアコンは外出中もつけっぱなし。

これにより、室温の乱高下や再起動時のエネルギーロスを抑えられます。

 

 

2. 熱交換型の第1種換気システム

 

わが家では全熱交換型の第1種換気システムを採用しています。

これにより、外気の高温・高湿度の空気を直接室内に取り込むことなく、

エアコンで快適に整えられた室温・湿度を保ったまま換気が可能です。

 

結果として、湿度60〜65%程度の快適な空気環境が維持され、

エアコンへの負荷やエネルギー消費も大幅に軽減されます。

3. 自給できる電力で、エネルギーコストを気にせず冷房

 

 

夏は、日射時間が長く発電量も豊富です。
日中の電力は太陽光でまかない、余った電力で蓄電池を充電
夜間の冷房や生活電力は蓄電池に蓄えた電力でまかなうことで、

電力を買うことなく夏を乗り切れます。

◎ご興味があれば、月イチオープンハウスへGO!!

毎月開催しているオープンハウスでは、実際の暮らしや設備を見学できます。
「HEAT20 G3水準の断熱性能って?」
「蓄電池ってどんな感じ?」
そんな疑問にも、リアルな現場でお応えしています。

ご興味のある方は、ぜひ月イチのオープンハウスにお越しください。

オープンハウスの詳細はホームページよりどうぞ。