さくら通りの家(Ua値0.43 HEAT20 G2)をお引き渡ししてはや1年。
実はこの1年間、お住いながらの温湿度を測定させていただいていました。
計測には、この「おんどとり」という専用のロガーを使い、
外気、1F、2F、小屋裏収納(ロフト)、床下の5ヶ所の温度、湿度を1時間ごとに、専用サーバーにデータを飛ばして計測していました。
データ的には365日24時間分あるのですが、今回はその中で「最も暑かった日」「最も寒かった日」と、その前後2日間を含んだ5日間のデータをご紹介いたします。
上のグラフが、最も暑かった7月25日を中心とした5日間のデータです。
オレンジの帯は、日の出〜日の入りの太陽が出ている時間帯を示しています。
外気温の最高温度が35.6℃で、その時の室温が32.9℃。
軽〜くエアコンで冷房をしている感じです。
18時ぐらいから外気温と同じように室温が下がっていますね。
ほぼほぼ1Fのリビングで過ごされているので、人が発する熱や家電、調理で出る熱で室温は若干高めですが、特筆するのは2F、小屋裏の温度の低さです。
2Fは日中も窓開けされているそうで、31℃あたりが最高でそれ以上上がっていません。
小屋裏は屋根の直下にもかかわらず、リビングよりも室温が低い(驚)
屋根断熱がしっかり効いている証拠ですね。
上記は、最も寒かった1月11日を中心とした5日間の温度変化です。
日中に最低気温-8℃の時に、室温は21.6℃。
もちろんエアコンで暖房をしていますが、設定室温21℃で軽〜くかけている程度です。
さらに、22時ごろにエアコンを停めて就寝しても、翌朝5時に18℃まで下がる程度で、6℃ぐらいしか室温が落ちていません。
これも断熱性能が高い証拠ですね。
また、小屋裏は暖房をかけていないにもかかわらず、18℃〜20℃あたりで推移しています。
無断熱の小屋裏収納だとほぼ外気温と同じになるので、この辺りも断熱性能を高く設計したため、居住空間と同じぐらいの温度変化になっています。
逗子は省エネ地域区分で言う「6地域」にあたるので、比較的温暖なので、Ua値0.43でもこの程度の温熱環境が達成できます。
現在義務化されようとしている「等級4」だとUa値0.87なので、さくら通りの家の半分程度の断熱性能しかありません。
その家で、ご紹介した温度環境を達成するのは非常に難しく、エアコンを切るとあっという間に室温が下がって(上がって)いく「ピーキーな住まい」にしかなりません。
やはり、義務化レベルではなく、少なくともHEAT20のG2レベルが、「健康で文化的な生活」を送れる住まいなのかなぁ、と感じています。